天然ツンデレちゃんの日常
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「たくっ、バッカじゃないの///」


未だに頬を赤く染めた僕が言えることじゃないけどね。


「許してくださいお嬢様☆」


絶対反省してないよね、こいつ。


てか、反省する気ないんじゃないの!?


フイッと顔を背けた僕を雅は少しだけ呆れた顔で、でもとても嬉しそうに微笑んで少しだけ離れたキッチンへと向かった。


たくっ、本当に馬鹿だよ。雅は。


変態にも程があるってーの!


電車もまだ出てないくらい早く起きた僕は当然暇なわけで。


雅のことを根に持ちながら読書をしていた。


勉強するとき等、付ける愛用のメガネをかけ直して小説に熱中していた。


そんな時に、目の前の机に暖かいコーヒーが置かれる。


コーヒーからは、湯気が立ち上り、顔を覗かせると、自分の顔が映る。


「どうぞ、コーヒーを呑んで心をお休みぐださい。」


はぁ……こんなに疲れさせたの雅だっつの。


内心まだイライラは少しだけ残っていた。


私は読みかけの本に栞を挟んで机の上に置く。


それと同時に眼鏡も、本の上に置いた。


「いただきます。」


静かにそう言うとコーヒーが入ったマグカップを手に取る。


一口すすると、口の中に広がるコーヒーの絶妙な苦味。


でも、この苦味が好き、、


暖かいコーヒーを呑むと、心が段々と落ち着いてくる。


ホッとして、何故かいい気分になれる。


「ふぅ……」


一息つくと、雅がふと話し出す。


「今日の事なんですが……。」


「いいよ、言って。」


マグカップを机に置いてソファーに座りなおす。


「お嬢様の通う凜々蝶学園。そこは、隣町でも金持ち学校と言うことでとても有名で、他にも有名な説があるのですが、長くなるのでそこは、後ほど。
そして、その学園は学年合わせて生徒は1000人近くいて、男子は1000人の100割を抑えているという事です。」


一気に話終えると雅は僕にここまで質問はございますかっと聞いてくる。


「次。」


特になかった為さっさと話を進めようと示す。


それにしても、男子が1000人のうちの100割か。結構多いんだな。


そんな事を思っていると雅ははなしをつづける。


「そして、その学園は寮制で、女子は女子寮、男子は男子寮とあるのですが、特別寮というのもあるみたいですね。」


「特別寮?」


「はい、特別寮とは、容姿端麗・頭脳明晰・運動神経抜群という三拍子が揃った方だけが入れるというX寮というらしいです。」


ふ〜ん。X寮ねぇ。まあ私は入れないと思……


「お嬢様は、もちのろん入れますよね!!」


キラキラと目を輝かせて私を見つめる雅に心の底から謝罪したいと言う気持ちでいっぱいだった。


こんな不細工に生まれてごめん。


そんな気持ちをするはずもない雅は変な妄想を浮かべていた事なんてお嬢様は知る由もないだろう。
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