今度その手をつなぐ日は
「よし、帰るぞ」


慎が、ふわりと身体を離す。


ごくごく自然に、あたし達は手を繋いでいた。



まるで、兄弟のように過ごしたあの日々のように。



だけど、きっとあの頃とは意味がまるで違う。





待っていてくれる人がいた。


あたしは、1人じゃない。



溢れてくる優しい気持ちを、こらえきれずに、あたしは慎の手をぎゅっと握りしめた。



幸せな



幸せな夜の道を歩く。



今までとは違った意味で手を繋いで。



*完*
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