あなただけを見つめてる。


【おはよー。昨日はおつかれさま。送ってくれてありがと。私なら元気だから心配いらないよ】



なんて返そうか悩みながらも、そう打つと。


すぐに既読がついて。



【それならよかったー!じゃあ、また学校でなー!】



向日くんからの返事も早い。


また学校で……か。



向日くんとは隣の席だし、距離をとりたくてもとりづらい。


本当に私、向日くんのことを忘れられるのかな……。


ううん、忘れなきゃいけないんだよ。


私がどんなに思ったとしても、向日くんには彼女がいるんだし。


それに、私の高校生活において一番大切なのは、恋より平和な生活。


だから、絶対に忘れなきゃいけないんだ。


何がなんでも──。


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