あなただけを見つめてる。
「葵、いらっしゃ……」
言葉の途中で、私と目が合った風香は大きく目を見開いた。
風香の反応が怖いっ!
そう思った次の瞬間。
「葵、超可愛い~っ!!」
驚きながらも、満面の笑みをこぼした風香が私の方へ駆け寄ってきた。
「……ほんと、に?」
恐る恐る風香の顔色を伺う。
「ほんとだって!お世辞抜きにすっごくいい!!別人みたい!!」
その言葉を聞いて、私はやっと安堵の表情を見せた。
別人とまで言われると、複雑な気持ちもあるけど……。