あなただけを見つめてる。
始業式も終わった放課後。
「葵、このあと時間ある?」
「え?」
「今日は部活ないから、陸と緑川も誘って4人でカラオケでも行かない?」
そう誘ってくれたのは、朝陽くんだ。
私は朝陽くんから誘ってもらえたことに嬉しさを隠せない。
「うん、行きたい!」
「やった!じゃあ、俺は陸に声かけておくから、葵は緑川によろしく。あとで下駄箱に集合な!」
「うん、わかった」
私は、今、トイレに席を立ってる風香を自分の席に座って待っていると。
目の前に、人影が現れた。
風香が戻ってきたのかな?って顔を上げると。
……ビクッ!
目が合った瞬間、身体が硬直した。