あなただけを見つめてる。



私を見下ろしながら睨みつけてくる根本さんの横には、いつもの取り巻き二人も一緒だった。


相手が3人という時点で威圧感たっぷりで、私は委縮してしまいそうになる。




「みんなにちやほやされる気分はどう?」




私の身体を舐めまわすように見ながら、イヤミを言ってくる根本さんの目が怖い。



「向日くんの気をひかせたくて、遅い高校デビューしたんでしょ?」


「…………」


「っていうか、前にあれだけ言ったのに、まだわかってなかったんだ?」


「…………」



「あんたがそういうつもりなら、こっちにだって考えがあるんだから」



それだけ言うと、根本さんたちは行ってしまったけど。


根本さんが言う、考えって……?







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