あなただけを見つめてる。
風香は私のところまで来ると。
「ちょっと来て!」
と、すごく焦ったように私の手をつかみ、教室の外へと連れだした。
「風香、どうしたの?」
いつも冷静な風香がこんなにも動揺してるなんて、いったい何があったの?
私の心臓はバクバクと音を立てていた。
「ちょっとついてきて!」
私は風香にそう言われ、手をひかれるがままついて行くと。
たどり着いた先は、学校の掲示板の前だった。
そこには人だかりができていて、何やらすごくザワついている。
「あれ見て……」
そして、風香は掲示板に貼られている一枚のプリントを指差した。
それは……
「……っ!あれって……私?」