あなただけを見つめてる。


クラス全員で協力して、なんとか開始時間までに作業を終えることができた。


私と朝陽くんは14時からのコンテストに出場するため、実行委員がそれを配慮して店番のシフトを一番最初に組んでくれた。



「じゃあ、二人とも店番頑張ってね」


「おまえら二人が店にいれば、呼び込みなんて不要だよな」



風香と土屋くんは次の時間のシフトのため、それまではふたりでお店を回ることにしたみたい。



「おい、人を客寄せパンダみたいな言い方してんじゃねーよ」


「俺、そんなこと一言も言ってねぇし。まぁ、とにかく頑張れよ。じゃあ、またあとでな!」


「おう!」


「風香も土屋くんも楽しんできてね。いってらしゃい!」



私と朝陽くんはふたりの後ろ姿を見送った。



「よし、じゃあ俺らはチョコバナナをバンバン売ってやろうぜ」


「うん!」




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