あなただけを見つめてる。
会場には音楽が流れ、コンテストの司会者が話始めた。
「みなさん、おまたせしましたっ!我が校の学園祭名物、美男美女コンテストいよいよ開幕でーす!」
──キャーッ!!
会場からは盛大な歓声が響いている。
「それでは、さっそく事前投票で選ばれた男女合わせて10名のみなさんに登場してもらいましょう~!エントリーナンバー、1番。3年1組、安藤修さん。3年3組、…………」
司会者に名前を呼ばれた人から順に舞台裏からみんながいる檀上へと上がっていく。
「2年3組、向日朝陽さん」
──キャー!!
これでもかってくらいの割れそうなほどの声援。
やっぱり、朝陽くんの人気ってすごいなぁって改めて思い知らされる瞬間でもあった。
「続きまして、女子。3年1組、……」
そして。
「2年3組、葉月葵さん」
ついに、私の名前も呼ばれるときが来てしまった。