ドライアイス
てっきり靴箱のところで待つと思ったが、吉澤くんは教室までついてきてくれた。


案外優しいのかな。


でも無表情で早くと急かされるから、よくわからない。


無人の教室で素早く支度を済ませ、吉澤くんと学校を後にした。



「通学手段は?」


「歩き」


「そ」


「吉澤くんは?」


「バス」


「バスか。じゃあバス停まで一緒だね。私バス停は通るから」


「ふーん」


…彼って、短文しか喋れないとかそんなことないよね?


そうじゃなければ嫌い…なら告白とかしないか。


何かの罰ゲーム?




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