ドライアイス
「じゃあそこ行くか」



今度は私が見開く番だった。


行く?多分一緒によね?


もしかして吉澤くん、私を遊びに誘いたかったのかな。



「他あれば言えよ」



なんだか行く前提で話進めてる。


これもしかして、強制参加なのだろうか。


なとど思っていると、少し飽きれ顔でこちらを窺う吉澤くん。



「俺の言ってる意味、わかってるよな?もし行きたくなかったら言えよ」



その後勝手に連れて行かれたって騒がれても迷惑だ、と。


少し逆ギレのような気もするけれど。


まあいいや。



「全く嫌じゃない。突然の提案が驚いただけで」


誘い、嬉しい。


そう言うと、少し緊張状態だった顔が綻んだ。


心なしか、少し照れてる気もする。



普段もこれくらいわかりやすかったらいいのにな。




< 91 / 105 >

この作品をシェア

pagetop