ドライアイス
"ちゃんと外の世界にも目を向けたら?じゃないと勿体ないわよ"



母親の言葉が真っ先に浮かんだ。


別に意識した訳ではない。


でも言い分はもっとも。


高校生活も残り少ない。


ずっと読書、って訳にもいかない。


それに皆と過ごす時間は、素直に楽しい。


読書では手に入れられないものを、手に入れれる感じ。


特に吉澤くんは、少しずつ確実に、私の中の何かを変えて行ってるんだ。


それが何かはまだわからないけど。




< 94 / 105 >

この作品をシェア

pagetop