小悪魔的な君
でも何一つ上手くいってない私の人生、もちろん今すぐになんて出来る訳がない。…だけど、だからといってこれから先なんてもっと出来る気がしない。
だってこれから私はどんどん年をとっていく。どんどん年とって、どんどん女としての価値が下がって、それなのにそれを差し引いても私が良い!なんて言って貰えるような魅力もまったく持っていない訳で…
「あぁ、それってもう今出来なきゃ無理って事だ。今が最後のチャンスって事だ。でも彼氏なんて出来る訳ない。つまり私はこのままずっと一人で寂しく生きて、最後は一人で寂しく死んでいくんだ。ずっと嫌な仕事をして、ずっと悩んで、結局諦めて…それで人生終わるんだ。ずっと、ずっと…」
…あぁ、もうダメ。
「だったら…もういい。そんな風に生きていくぐらいなら、もういい」
辛い…絶望だ。
私の人生にはもう絶望だ。
「それならもういっその事、死んだ方がマシ…!」
「何お姉さん、彼氏欲しいの?」
「……え?」
ハッとした。
するとそんな私をジッと見て、その子は再度笑う。ニッコリと、その可愛らしい笑顔で素敵に笑ってーー
「じゃあ僕が、お姉さんの彼氏になってあげる」