teAcers LovE ~先生だって恋したい!~
「ダイキせんせー!
早くにげよう!」
おう!と生徒の声にこたえる輝くような笑顔が悔しい。
浮竹 大樹(ウキタケダイキ)先生。
27歳。
彼は、去年私と同じく新任でここにきたらしい。
初めて彼を見たとき、
心臓が止まるかと思った。
くっきりとした二重まぶたの下に輝く、
大きな瞳に、射止められて。
すっと伸びた鼻のその下にある赤い唇が、つ、と横に広がり、
そこから、低く艶やかな極上の男の声が発せられた。
「よろしく。」
紡がれたのはそんな一般的な挨拶の言葉だったけれど、
彼の美しさに感動した私は、出された手に気づかないまま、
しばらくその場に固まっていたのだった…。