teAcers LovE ~先生だって恋したい!~










「ダイキせんせー!
早くにげよう!」


おう!と生徒の声にこたえる輝くような笑顔が悔しい。





浮竹 大樹(ウキタケダイキ)先生。
27歳。

彼は、去年私と同じく新任でここにきたらしい。









初めて彼を見たとき、
心臓が止まるかと思った。




くっきりとした二重まぶたの下に輝く、
大きな瞳に、射止められて。


すっと伸びた鼻のその下にある赤い唇が、つ、と横に広がり、

そこから、低く艶やかな極上の男の声が発せられた。



「よろしく。」



紡がれたのはそんな一般的な挨拶の言葉だったけれど、
彼の美しさに感動した私は、出された手に気づかないまま、

しばらくその場に固まっていたのだった…。



< 4 / 22 >

この作品をシェア

pagetop