もしも夢が叶ったら
夢ちゃん
辛い過去を思い出すのはもう大丈夫。
皆に謝らせるより私が傷つく方がいいと思ったから

「えーりか、何ボーっとしてるの?」
「えっ?なに、お母さん」
「お風呂入りなさいってさっきから言ってるんだけど」
最近疲れているの?と問いかけるお母さん
あの日からだいぶ心配をかけて
ずっと優しく壊れモノを扱うように育ててくれた

「お母さん」

「んー?」

「ありがとう」

自分なりの飛びっきりの笑顔を見せてみる

すると涙をポロポロと流しながら

「どうしたのよ、急に」

と笑ったのだ
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