【短編】真夜中のサンキャッチャー
真夜中のサンキャッチャー
窓辺のガラス玉はキラキラと輝く。細いワイヤーにぶら下がり、風に揺れて多面体の角から元の色でないカラフルな透き通った光を放つ。
サンキャッチャー。
休日にはぶら下げられた光の粒を眺めて、まったりと過ごすのが好き。
……なのに。
「おい、木嶋。生ビール追加して」
「はい」
「それもフライ&フィッシュも!」
今日は懇親会と称して昼間から宴会が催されている。公園そばのテラスのあるカフェ。そのテラスを貸し切ってうちの課で飲んでいる。昼間に開催されたのは貸し切り賃が夜より安いのと、昼間から飲む贅沢を味わいたいという皆の意向から。飲めない私はアイスティを飲みながら木々の紅葉した枝葉から零れる日差しにサンキャッチャーのカラフルな光を重ねて見ていた。
こんな懇親会、欠席しても問題はなかった。
でも私が参加したのは、小井川さんも出席しているから。
隣の課の、ひとつ上の先輩。
サンキャッチャー。
休日にはぶら下げられた光の粒を眺めて、まったりと過ごすのが好き。
……なのに。
「おい、木嶋。生ビール追加して」
「はい」
「それもフライ&フィッシュも!」
今日は懇親会と称して昼間から宴会が催されている。公園そばのテラスのあるカフェ。そのテラスを貸し切ってうちの課で飲んでいる。昼間に開催されたのは貸し切り賃が夜より安いのと、昼間から飲む贅沢を味わいたいという皆の意向から。飲めない私はアイスティを飲みながら木々の紅葉した枝葉から零れる日差しにサンキャッチャーのカラフルな光を重ねて見ていた。
こんな懇親会、欠席しても問題はなかった。
でも私が参加したのは、小井川さんも出席しているから。
隣の課の、ひとつ上の先輩。