カクテル・キス
森山さんは
他の男性の先輩たちみたいに
ぐいぐい来ない感じが心地良くて。
さっきまでの賑やかさに
くらくらしていたのも少し落ち着き、
一呼吸してトイレを出る。
次、席は森山さんの隣に
移動してみようかな……なんてー!!
自分の大胆な考えに
思わずぎゅっと目を閉じた――瞬間、
「きゃっ!」
何かにぶつかった私は、
そのまま倒れそうになって
体が傾いた。
だけど、ふわっと包まれるようなぬくもりを感じて……
「あれ、愛華ちゃん?大丈夫?」