はやく気づいて(短編)
はやく気づいて
彼に折れるぐらいに抱きしめられる 。
彼のものか私のものかわからないけど
とりあえず爆音で心臓が鳴っていることは事実。
「奈津。」
「はい、真二さん。」
さらにきつく抱きしめられて
もうわたしの体は粉々にされてしまうんじゃないかと想う
粉々より溶けるほうがいいのだけれど
「好きだ…。」
「私もです。」
ああ、
私の体は粉々にされて溶かされた。