らぶぁーず*ぷりんせす










そのパスを受け取った瀬尾くんの表情が歪んだ








「・・・ッ」







きっと、傷が痛むんだっ・・・








痛みを想像するだけで、グッと全身が力む










お願いっ






これ以上酷くならないで







痛くならないでっ・・・











ゴール近くに居た瀬尾くんはそのままシュート体制に入り



それと同時に、緊張が一気に走る会場








瀬尾くんっ・・・









「ユーキィィーー!シュゥーートッ!!!」










私の掛け声と共にボールを蹴る瀬尾くん













そして相手のGKを擦り抜けてバサッとゴールが決まった








「ーーッ?!


やったあぁぁっ!!!!」








2-1で私達の勝利っ!










嬉しさの余り思わず飛び跳ねて喜びを表した










そんな私の元へ、試合終了の挨拶を交わして一目散に瀬尾くんが軽く足を引きづりながら駆けつけてくれた










「瀬尾くんっ・・・これ以上足に負担をかけてわっ・・・」









「櫻田・・・」






「う、うん?」







真面目な表情の瀬尾くんに圧倒される







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