らぶぁーず*ぷりんせす
そのまま悠暉くんに手を引かれて部室から外に出る
「あの先輩達の側にいたら危険すぎ。特に青木先輩」
私の前を歩く悠暉くんはそう言いちょっぴりご立腹の様子
既に真っ暗な夜空の下を暫く歩くとグラウンドに到着し、サッカー部がよく使用するベンチに腰掛ける
「なんか、ごめんね?ありがとっ」
「まあ、先輩達ホント容赦ねーからなー」
足の怪我治るまで安静にしてなきゃいけないのに、こんなに歩いて大丈夫だったかなっ
「そーいや、このベンチ座ってグラウンド見渡すの初めてかも」
隣に座る悠暉くんはなんだか少しワクワクしている様子
「そうかもねっ!悠暉くんってば休憩中もグラウンド立って練習してるもんね」
疲れ知らずって言うか
なんていうか
本当に、サッカーが好きなんだって伝わってくる
「初めて悠暉くんのプレイ見た時はびっくりしたなぁ。
すっごく楽しそうにしてるんだもん」
「え、俺そんなか?」
「うんっ!すっごく」