らぶぁーず*ぷりんせす









「悠暉くんっ」












「ごめん、嫌な思いさせちまって」








抱きしめられてて顔は見えないけど、悠暉くんがどんな思いでどんな表情で言ってくれてるのかが手に取るように分かって











ツーっと生暖かい涙が頬をつたった










「謝るのは私だよ。ごめん。ごめんね、ゆうきくんっ・・・」











「いや、俺がそばにいたのにこんな隙作らせちまった」











「ううん。そんな事ないっ・・・そんなこと、ないよっ・・・」











してしまった罪悪感で悠暉くんに抱きつく手にグッと力が入る











少し身体を離し、悠暉くんの頬に手を添える










「傷、ごめんね・・・大丈夫?」











「こんなの、痛くも痒くもない。気にすんなっ」









そう言い心配そうに私の頬に指を添えて涙を掻き取り










笑顔で頭を優しく撫でてくれる悠暉くんに心がホッとする









秀弥先輩はなんでこんなことをしたんだろう









考えても考えてもわからなくて










あの言葉の意味も、分からなくて・・・ー












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