らぶぁーず*ぷりんせす
「そうすれば"お帰り"も"行ってらっしゃい"も、もれなく付いてくるぜ?」
"なっ?"と満面の笑みを浮かべる悠暉くん
悠暉くんは本当に優しい
この優しさは
この笑顔は
私だけのものであって欲しいと思ってしまうのは・・・
独占欲というやつなのかな?
うう・・・////
私がこんな風に思う日が来るとは・・・
その後他愛のない会話をしながら2人で歩き続けると同じ制服を着用している人達が徐々に増え、気づけば学校に到着
「琴姫っ!」
そんな時、私達より後に学校へ着いた麻希が私を見つけた途端、血相を変えて駆けつけてくれた
「もう学校来て大丈夫なの?!」
「うんっ。ちょっと切り傷できただけで意外と大丈夫だよ」
不安そうな麻希に出来る限りの笑顔で答える
麻希にも・・・すごい心配かけたみたい
なんとかしなきゃっ・・・と、思いながらも
それからの数日あった準備時間で、喜多村先輩を訪ねる勇気が出ず
もう、何も起きないで。
そう願うことしか出来なかった