らぶぁーず*ぷりんせす
「キミ女の子なのに足速いね」
"俺も現役だったらもー少しイケタかな"なんて陽気に喋りかけてくるその人
「・・・誰、なんですか」
「さぁ?誰かなー♪」
怖く怯える気持ちを表に出さないように、出来るだけ強気で言うものの目の前のこの人には通用しないよう
「ねえ、キミ。このあとどーなっちゃうと思う?」
変わらぬ陽気な喋り方でそんなことを言いながら私との距離をジリジリと詰めるようとするその人
私は異様な空気に恐怖を覚えて距離を置きたくて目の前の人の様子を見ながら少しずつ後ずさりをする
「好きにして良いって言われてるし、最近ゴブサタだったし」
「何をっ・・・言って・・・」
「"JK"って、ソソるよね」
「ーッ」
突然私目掛けて走り出したその人から逃げるようにして私も走り出す
人目につく所までなんとかっ・・・
そう思った瞬間、階段から落ちた時の傷が軋むように痛み、足元がおぼつかなくなってしまった