心配性彼氏の甘い束縛
「いきなり何言ってるの?」
わたしは小さく首を傾げながら聞く。
「さっきまで早田って奴と一緒にいただろ!
2人きりで!」
最後の“2人きりで!!”という言葉をやけに強調して言った隼人。
「うん……いたけど。
でも、自分のクラスの生徒だよ?それに英語分からないとこ教えてって言われただけだし」
「だからってあんな誰も通りかからないところで2人になるなよな。
……アイツ絶対ふゆのことそういう目で見てるし」
語尾が少しずつ小さくなって行って、隼人はわたしから少し視線を外した。
「そんなことないよ!」
さっきだって冗談言われたばっかりだし。
あの表情は絶対に嘘だった!
「そんなことあるから。生徒だって割り切るのはいいけど
いつ豹変するんだか分かんないんだからな。
だったら、ここから抜け出してみてよ」