心配性彼氏の甘い束縛
ー放課後。
あれからクラスの雑務と2時間の授業を済ませ、その後にSHRと清掃を終えると職員室に戻ってきた。
早田くんすぐ来るかな?と紅茶を飲みながら一息ついて待っていると
そんな時間が経たないうちに参考書を持った早田くんが職員室に入ってきた。
「あっ!早田くん!」
キョロキョロわたしを探している早田くんに声を掛けると、こっちに向かって歩いてきた。
「今、大丈夫ですか?」
「うん!どこが分からないの?」
わたしは机の引き出しから電子辞書を取り出す。
だけど早田くんはなかなか持っている参考書を開ける様子がない。
わたしは早田くんの顔を覗き込みながら「どうしたの?」と聞いてみた。「……あの、場所変えてもらってもいいですか?
勉強の他に話したいこともあるんですけど」
と何だか緊張したような感じが漂っていて、いつもと変な感じがするなと思いながらもわたしは空き教室に行こっかと声を掛けた。