恋歌─れんか─
江
わびぬれば 今日も同じく 鈴虫の ささやき聞こゆ 秋のひるぶし
(悲しくなってふて寝をしていると、今日も昨日と同じように鈴虫の鳴き声が聞こえてきた)
夕されば 刈穂にかかる 白露の 消えゆくさまは 哀しかりけり
(夕方になると、刈穂にかかっていた白露が消えていて、哀しい気持ちになってしまう)
蒼天に 白雲の花 散りしきて 浜名の海に 風さわぐなり
(青い空に白い雲の花がいっぱい咲いていて、浜名の海に風が吹いている)
おぼろげに かすむ山なみ 隙間より ほのかに光る 十六夜の月
(おぼろげに霞んでいる山並みの隙間から、ほんのりと十六夜の月が美しく光っている)
有り明けの 月を眺めて 涙せし 褥のことは 白玉の夢
(有り明けの月を眺めて泣いてしまった。あの人と同じお布団で寝たなんて、白玉みたいに儚い夢だったんだ…)
(悲しくなってふて寝をしていると、今日も昨日と同じように鈴虫の鳴き声が聞こえてきた)
夕されば 刈穂にかかる 白露の 消えゆくさまは 哀しかりけり
(夕方になると、刈穂にかかっていた白露が消えていて、哀しい気持ちになってしまう)
蒼天に 白雲の花 散りしきて 浜名の海に 風さわぐなり
(青い空に白い雲の花がいっぱい咲いていて、浜名の海に風が吹いている)
おぼろげに かすむ山なみ 隙間より ほのかに光る 十六夜の月
(おぼろげに霞んでいる山並みの隙間から、ほんのりと十六夜の月が美しく光っている)
有り明けの 月を眺めて 涙せし 褥のことは 白玉の夢
(有り明けの月を眺めて泣いてしまった。あの人と同じお布団で寝たなんて、白玉みたいに儚い夢だったんだ…)