love story

しかし店ではあくまでも上下関係で接していた。

プライベートと仕事は別。

そう彼に言い聞かせていたはずだった。


閉店した店で一人私は新作のケーキの試供品を作っていると、仕事を終えたはずの彼が現れた。


「まだいたの?」

「瞳さん待ってようかなって」

「今日は遅くなりそうだから帰っていいわよ?」


生クリームを絞り試供品と睨めっこしながら淡々と会話をする。

そんな私の姿に彼が口を尖らせた。
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