今夜、妻に壁ドンします
二人で歯を磨き、寝室に向かう短い廊下。


家で壁ドンをするならここしかないだろう。



そんな事を思っていると、


「おい」



咄嗟に手が出た。



見事にさっき漫画で見たのと同じ状況を作り出すことに成功した。



驚いた顔で俺を見上げる妻の顔。


急に恥ずかしくなって、妻の首に顔を埋める。


首が弱い妻がピクッと反応した。



「なぁ、ここから、どーすんだ?」


さっきの台詞はなんか違う気がする。妻は他の男など見てはいないから。



「えっ?そ、それは・・・」



この状況が恥ずかしいのか、くすぐったいのか、妙に上擦った声が俺を煽る。


「なぁ」


「な、何?」



体を強張らせ、耐えるような妻。


鼻で首をなぞれば、



「ひゃっ!!」



ビクッと跳ねる。



「俺はさぁ、器用じゃないから・・・」



と言いつつ、カプッと甘噛みすると、



「んっ・・・」



声の甘さがどんどん増して来る。


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