私と彼の場合
…その風貌で言うかな?そのセリフ!

年上の彼からの壁ドンにも、高校生の私は、冷静であった。キュンともしないし、『他の男とは違う』って?説得力ないよ!

しばらく無言で見つめ合う。彼を好きやから…ではない。視線をそらしたら負けな気がして。

そのうち彼が、鼻で笑った。

「信じてへんやろ?オレのこと」

そりゃ信じるわけないわ!ずっと彼の仕事をサポートしてきたけれど、無愛想やし、口が悪いし。

時々、優しい一面を見ると…ちょっとだけ、ほんのちょっとだけ…ドキドキすることはあっても…ほんのちょっとだけやもん!

そんな彼が、私を好きやなんて…。他の男とは違うやなんて…。

信じられるわけがない。
< 3 / 4 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop