自分への手紙
あの柏崎さん
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柏崎さんと僕は全くお話しない。
一度も話したことはない。
あの保健室で彼女の腕を見た時から、1週間が立っていた。
彼女の左腕にはいつもシュシュや、ブレスレットがついていて、傷は絶対に誰かが見えるものではない。
いつも優しそうな笑顔で、悩みなんてなさそうなのに…ていうか、あんな可愛くて何でも手にはいる『あの』柏崎さんが何か悩んでるとは考えにくい。
「おーい、奏!バスケしようぜ」
「ん?あー…はいはい」
それでも、彼女は、あの日から…僕にとって『気になる存在』になってしまった。