単純な恋。
仕事の愚痴からいつしか恋バナに話題は変わってた。


「主任、彼女いるんですか?」


松田君が西原に質問をぶつける。


「いない」


「主任、よりどりみどりで女の子、寄って来そうなのに」


「だったら苦労しないよ。俺なんか全然ダメ。
…最近、つくづく思う、ダメだなって」


私の耳は西原の言葉に集中してる。


沈んだ西原の声に私もちょっぴり沈む。


「彼女はいないけど好きな人はいるとかですか?」


松田君の質問に私がドキリとする。


「…まぁ~。そんな感じかな」





西原に…好きな人。




私。


…失恋。


しちゃった…。







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