単純な恋。
黙り混んだ私を西原が見た。


西原の手が私の頭をポンポンとして肩に寄せる。


その後はテレビの音だけが流れてた。


西原の優しさにますます、感傷的になり見ていたテレビが滲んで見えた。


たまに見せる男の西原に心がときめいて
改めて、好きと言う感情が強くなる。






「…透」


うん?と小さく返事して顔を私に向けた。


西原の唇に軽く触れる。


西原の肩におでこを付けて


「…ありがとう」


小さく呟いた。


酔った勢いのせいにして西原に甘える。




フ――――ッ。


長く息した西原。


「…やられたっ」


ポツリと言ってガバッと私を抱き締めた。


「夏海。スゲー、好き」


そしてがっつく程のキスをしてきた。












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