単純な恋。
唇が離れて髪の毛をくしゃくしゃと触った西原。


そのまま立ち上がり私の腕をとった。


「…今日は寝かせない」



へっ?
えっ?



恥ずかしい事を言う西原。
うつ向いてる顔を見ると頬が赤い。



「ちょっっ」


キスしてくる西原に押されて後ずさる。


ベッドに倒されて西原に捕まってしまった。




キスしようとした西原に


「…テレビ…つけっぱなしだよ」


フェイントをかける。


素早く走ってテレビを消してきた西原。
その行動が可笑しい。


いそいそと私におい被さる西原に


「…明るい。電気…消して」


また、フェイントをかける。


暗くなる部屋。





「…後は?」


見下ろす西原が私に聞いた。






「…キス…して」



「…どこに?」



「…透の好きなとこ」







「…やっぱ、今日は寝かせない」


西原の髪が私のオデコに触れる。
最初に触れた場所は唇。





そして…。


全身の肌を西原の髪がくすぐっていく。













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