単純な恋。
たどたどしい西原の言い方。
西原のカッコつけてるクサイ台詞に笑えてきた。


「…泣いてないし。いつも甘えてるのは透でしょ。仕事だって私が何度フォローしてあげたと思ってんの。守られてるのは透だからね」


そして愛しい西原をギューっと抱き締めた。


「…ぐ‥るしぃ。…わかったから。夏海の言う通り」


苦しがる西原を開放し正面から西原を見つめる。


「…そこまで透が言うんだったら…守ってくれてもいいよ。…そしたら…私は甘えてあげる」




ゆっくりと西原に近付き口づけする。


触れる軽い口づけ。
見つめ返す西原にまた軽い口づけ。


それを繰り返す。
その度にお互いの前髪が踊るように揺れる。




「…俺から甘えていいか?」




「…別に…いいんじゃ‥ない」




柔らかい笑顔をして守るように私を包む。




そして…。



離れない長いキスが始まった。






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