社内恋愛がバレるとき
ちょうど菊地さんにビールをお酌されていたところだった。

私がそっちを見たからなのか、長谷部くんも一樹たちに目をやった。
そして言う。
「さすが菊地。 宣言した通りに、積極的に山下さんにアプローチしてるなぁ!」

「えっ!?」
詳しく聞きたくて、長谷部くんを見た。

「あぁ。営業と総務で合同で忘年会をやることに決まって、その後、同期の集まりがあったんですが、そこで菊地が言っていたんです。
゛山下さんに告白する゛って」

長谷部くんのその話を聞いて、また一樹と菊地を見る。

…さっきより、距離が近くなってる…

一樹と菊地さんを見たくないし、長谷部くんの話も聞きたくない!
私が言わせたんだけど…
ゴメン、長谷部くん。

「すいません。
ちょっとお手洗いに…」
私はそう言うとバックを持って席を立ち、お手洗いに向かった。



< 4 / 11 >

この作品をシェア

pagetop