time machine

「それで、逆チョコをお前にあげようと思いついて。ほら、アメリカでは男が好きなヤツに贈り物をする日だろ?バレンタインって」

「それで、何で学校に?」

別に、前日に学校行かなくても、次の日会えるんだから、それでいいのに。

「お前、朝早いじゃん、学校来んの。一番に渡したくても俺はバスあるし」

一番に、って…

顔が熱くなる。

「トラックに跳ねられる瞬間は、本当何もかもがスローだった。それで、
ああ、俺、死ぬんだなって思った。それで…」

ゆっくりと、こっちを向く遼。

交わる視線。


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