time machine

本当は。

ずっと素直になりたかったんだ。

でも、その関係が壊れるのが恐くて。

本当の気持ちを隠してた。


でも、時間は待ってはくれない。

いつかは別れを、いつかは出会いを運んでくる。

その前に、一歩踏み出す勇気をもって。

気持ちを打ち明けられたら。


「…由梨絵。小学校の時から、ずっと好きだった。事故った時にも言ったけど、素直になれなかった」

頷くことしかできないあたしの手をそっと握って。

そして、耳まで真っ赤にして、彼は言う。


「この先もずっと、気持ちは変わらないから。俺と、付き合ってください」





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