time machine
結局、男バスも混ざってミニゲームをすることになったあたし達。
敵チームには村上。
「勝負はもらったぜ!」
「そ?負けても知らないから」
「じゃあ負けたら何か奢れよ」
「いいよ、勝つから」
ピーーーーーーーッ。
試合開始のホイッスルが鳴った。
ドリブルをして、まずは様子を見る。
相手チームがなるべくいないところにパスをして。
「桃華、こっち!」
ゴール下で桃華からのパスを受け取ろうとすると、
割り込んできた村上にスルッとボールを取られた。
「隙あり過ぎだバーカ」
得意気に笑ってボールを奪っていく村上。
「…アイツ…」
あたしの中の負けず嫌い魂が燃える。
好きな人といえども、ゲームはゲーム。
負けたくない。