俺は俺だから
花火事件(仮) ...一悟
夏休みも、もー明日で終わり。
カナは結局、別の街の花火大会に行ってたらしー。
見たかったのにな、彼女。
そのかわりっつったら変だけど、
『那智』っつー奴に会った。
真夜中に1人で歩いてたから、俺が送ってやったの。
俺ってなんて優しいんだ(笑)
これが見た目すんげー怖えーの。
ギャルっちゅーか‥‥不良だな。
でも、話してみたら結構おもしろかったんだよ。
冷たかったけど(笑)
でも、間違いなく‥‥あの子はいい子だと思う。
そんで今日、晴とカナで課題が終わったんで
海で花火やろうってことになった。
夜に集まって、それぞれが買ってきた花火を広げる。
俺んは‥‥やっぱ打ち上げ花火っしょ!!
大量の打ち上げ花火をいっぱいに広げた。
「馬鹿、こんなに打ち上げいらねーよ!」
晴にツッコまれた。
「だって、派手な方がいーじゃん?」
「や、花火ってだいたい派手だって!」
カナにもツッコまれた。
「うは、ナイスツッコミー!」
俺のテンションは最高。
そんな俺に晴とカナものってきた。
「うっしゃあああああーーーー!!!」
「祭りじゃああああああーーーーっ!!!!」
夜だってのに、そんなん構わず大声で雄叫びをあげる俺ら。