俺は俺だから
女ってわかんない ...一悟
「すとろべりー!」
俺のこと。
こんなふざけたあだ名つけられんのは初めて。
呼んだのは、田崎 心(タザキ ココロ)。
たぶん‥‥つか、学年一可愛い娘。
絡み始めたクラスメートの中でも人気はトップクラス。
ちなみに、晴とは同じ中学だったらしく、仲がいいらしい。
「きーてる?! 苺!」
「ほぁ?! 聞いてないよ」
やっべ
ぼーっとしてた。
「聞けよっ! あのさー、メアド教えてくんないっ?」
「おう。いーけど。 俺覚えてないから晴にでもきーといて」
「わかった〜。 んじゃたぶん今日メールするわ♪」
「お〜♪」
入学してから、俺の携帯のメモリは日々増え続けていた。
男友達はもちろん、女のアドレスの量が中学より数倍増えた。
たいていは普通の世間話とかだけど、いきなり告ってきたのもいてびびった。
よくやるよな。 俺なんかに。
つーか田崎のメアドかあー。
また女の増えちゃったな。
その夜、田崎からメールがきた。
《すとろべりー!( ̄▽ ̄) 心だよン★登録よろしく~っ》
あいつ、ストロベリーんっとに好きだな(笑)
適当に返信する。
女ってホントこーゆーの好きだよな。
その日は、世間話くらいで終わった。
もちろん、俺がブチったせいで。
‥‥眠かったんだよ。
ごめん、田崎。
田崎狙いの奴に恨まれるかな(笑)
案の定、翌日田崎に怒られた。
素直に謝ったら笑って
「冗談だよ〜」って言われた。
こーゆー、サバサバしたカンジだからきっとモテるんだろうな。