女子力高めなはずなのに
槇村さんは、今日は車で来ているらしい。
近くの駐車場に車を停めてあるから、そこで待ち合わせしようとメールが来た。
車で行くなんて遠い所にあるお店なのかな。
どんなお店なんだろう。
でも夕方になって、外回りが長引いてるから少し待ってて、と連絡が来た。
私も残務を終わらせてしまおう。
理恵も愛ちゃんも、吉田課長もさっさと帰ってしまってフロアには私一人。
一人パソコンに向かって入力を続けていたら、バタバタと走ってくる音が聞こえた。
何事?
ドアの方を見ると、井川さんが勢いよく走り込んできた。
「?」
井川さん?
風邪、もういいの?
……それに、本当は顔を見たくなかったのに。
井川さんの姿を見たくないから、今日は業務課に質問があっても内線電話で済ませてたのに。
井川さんはキョロキョロとフロアを見渡しながら話しかけてきた。
「吉田さんは?」
「もう帰りましたよ」
わざと敬語を使ってみた。
「えー?マジかっ」
私の敬語に反応することもなく、自分がヨレヨレなことも忘れてるみたいだし、なんかちょっと様子がおかしい。
「何かあったの?」
井川さんは手に持っていた資料をバサッと差し出した。
近くの駐車場に車を停めてあるから、そこで待ち合わせしようとメールが来た。
車で行くなんて遠い所にあるお店なのかな。
どんなお店なんだろう。
でも夕方になって、外回りが長引いてるから少し待ってて、と連絡が来た。
私も残務を終わらせてしまおう。
理恵も愛ちゃんも、吉田課長もさっさと帰ってしまってフロアには私一人。
一人パソコンに向かって入力を続けていたら、バタバタと走ってくる音が聞こえた。
何事?
ドアの方を見ると、井川さんが勢いよく走り込んできた。
「?」
井川さん?
風邪、もういいの?
……それに、本当は顔を見たくなかったのに。
井川さんの姿を見たくないから、今日は業務課に質問があっても内線電話で済ませてたのに。
井川さんはキョロキョロとフロアを見渡しながら話しかけてきた。
「吉田さんは?」
「もう帰りましたよ」
わざと敬語を使ってみた。
「えー?マジかっ」
私の敬語に反応することもなく、自分がヨレヨレなことも忘れてるみたいだし、なんかちょっと様子がおかしい。
「何かあったの?」
井川さんは手に持っていた資料をバサッと差し出した。