女子力高めなはずなのに
……っていうか、お兄ちゃん一度は殴ろうとしたのね?
私がお兄ちゃんをキッと睨んだら、言いたいことが伝わったらしい。
「でも、ほら?何もなかったんだからさ、いいだろ!」
「殴ろうとしたんでしょ?」
「結果的には殴らなかった!」
「殴れなかったんでしょ?」
「……」
「美鈴さんに言いつけてやる」
お兄ちゃんはビクッとして振り返った。
「さくら!それはマズイ!それだけは勘弁してくれ!頼むよー」
「ププッ!やっぱりお兄ちゃん、美鈴さんには弱いね」
笑える。
でも、あの怖いバージョンの美鈴さんに睨まれて怒られたら、さすがにお兄ちゃんも縮み上がるのかも。
「しょーがないなー、特別だからね!黙っててあげるよ」
私が恩着せがましくそう言うと、お兄ちゃんは「絶対だぞ」と念を押してきた。
本当に怖いんだ。
やっぱり笑える。
酔い潰れたお父さんは、お兄ちゃんがいったん家に連れて帰ることになった。
そして、お父さんが逃げ回っていたせいで出来なかった検査入院をできるかどうか、明日病院に聞いてみることになった。
私の頼りになるお兄ちゃん。
井川さんのお兄さんとはきっと全然違うんだろうな。
私がお兄ちゃんをキッと睨んだら、言いたいことが伝わったらしい。
「でも、ほら?何もなかったんだからさ、いいだろ!」
「殴ろうとしたんでしょ?」
「結果的には殴らなかった!」
「殴れなかったんでしょ?」
「……」
「美鈴さんに言いつけてやる」
お兄ちゃんはビクッとして振り返った。
「さくら!それはマズイ!それだけは勘弁してくれ!頼むよー」
「ププッ!やっぱりお兄ちゃん、美鈴さんには弱いね」
笑える。
でも、あの怖いバージョンの美鈴さんに睨まれて怒られたら、さすがにお兄ちゃんも縮み上がるのかも。
「しょーがないなー、特別だからね!黙っててあげるよ」
私が恩着せがましくそう言うと、お兄ちゃんは「絶対だぞ」と念を押してきた。
本当に怖いんだ。
やっぱり笑える。
酔い潰れたお父さんは、お兄ちゃんがいったん家に連れて帰ることになった。
そして、お父さんが逃げ回っていたせいで出来なかった検査入院をできるかどうか、明日病院に聞いてみることになった。
私の頼りになるお兄ちゃん。
井川さんのお兄さんとはきっと全然違うんだろうな。