女子力高めなはずなのに
でも、なんだろう?
不思議と涙が出てこない。
「ひどいっ」とか言ってポロポロ涙を流す可愛い女になりたいけど、ついつい強がってしまうダメな私。
「そっか。じゃあ、サヨナラだね。お幸せに」
何事もなかったかのように、にっこり笑って席を立つ。
彼、ちょっと呆然。
そりゃ、そうだよね。
いくらなんでも、もうちょっと食い下がると思ったよね?
だって、子どもができちゃったんでしょ?
そんなの、食い下がったところで私を選ぶはずないもん!
どうせ戻ってこないのに、そんな情けないことするわけないじゃない!
私にだってプライドがあるんだから!
こうなったら、最後までものわかりのいい女でいてあげる!
こんないい女を捨てたこと、いつか必ず後悔するんだから!
でも、席を立って背を向けた途端に寂しくなって涙がにじんだ。
私だって、結婚したかった。
……子どもできちゃったなんて、言ってみたかった。
このままだと、涙がこぼれそう……。
気付かれないよう早足で店を出た。
不思議と涙が出てこない。
「ひどいっ」とか言ってポロポロ涙を流す可愛い女になりたいけど、ついつい強がってしまうダメな私。
「そっか。じゃあ、サヨナラだね。お幸せに」
何事もなかったかのように、にっこり笑って席を立つ。
彼、ちょっと呆然。
そりゃ、そうだよね。
いくらなんでも、もうちょっと食い下がると思ったよね?
だって、子どもができちゃったんでしょ?
そんなの、食い下がったところで私を選ぶはずないもん!
どうせ戻ってこないのに、そんな情けないことするわけないじゃない!
私にだってプライドがあるんだから!
こうなったら、最後までものわかりのいい女でいてあげる!
こんないい女を捨てたこと、いつか必ず後悔するんだから!
でも、席を立って背を向けた途端に寂しくなって涙がにじんだ。
私だって、結婚したかった。
……子どもできちゃったなんて、言ってみたかった。
このままだと、涙がこぼれそう……。
気付かれないよう早足で店を出た。