女子力高めなはずなのに
扉を薄ーく開けて、そこからこっそり外を伺い見る。

でも、すぐに気づかれてしまった。

「何してんの?」

グイッと扉が開いたら、すぐ目の前に色白やせ眼鏡。

……。

……あれ?

この人、色白やせ眼鏡?

ちょーっと違うような。

ジーンズなんか履いて、いつものヨレヨレスーツじゃないから?

あ!眼鏡かけてない!

そんなことを思いながら、なんとなくじろじろと見てしまった。


コイツ、痩せというより意外と体が締まってるのかも……。

こんなに切れ長で大きな目だったっけ?

……もしかして意外とカッコイイ?

ちょっと、ヤバい。

急いで目をそらした。


「査定は合格?」

しまった、ばれた。

「色白やせ眼鏡が合格なわけないっ!」

「なにそれ、あだ名?センスねーあだ名つけんなよ」

「う、うるさい!」

「どうせ俺の名前、覚えてないんだろ?」

「いいじゃん、色白やせ眼鏡で」

「ふざけんな、俺は井川っていうの!ちゃんと覚えろよ」

「はあ……」

なんか違和感あるなー。

なんだろう。
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