偽り同士の偽りのカップル。
〇〇病院。

「あの、救急外来はどこですか?」

「救急ですね、少々お待ちください。」


「榴李?」

「待ってろ、もうすぐだ」

榴李お前はそんな落ち着いて見えるけど本当は泣いてたんだな。

俺は馬鹿だからお前のこと考えてやれてなかったな

「患者様のお名前は?」

「凪です、雨杉 凪です。」

「雨杉さんですね、ご案内いたします。」

「なんで案内なんだ?病室だろ普通」

「十琉、少し落ち着け」

「あぁ・・・」


「こちらです」

霊安室?

「ここですか?」

「はい、では」

「る、榴李・・・ここって」

「あぁ・・・十琉、凪の親の会社に連絡しろ・・・」

「わかった・・・」

榴李ってあんなに冷たい人だったか?

どうしてあんなに冷静なんだ?

「榴李電話してきた。」

「ありがとう、どうする?入るか?」

「凪の親より先に入っちゃだめだよな・・・」

「そうだな、愛望のほうにいこうか」

「あぁ・・・」
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