晴れ女
「梅雨明けたなー」

「そもそもあんまり雨降ってないじゃん」


朝陽と並んで校門までを歩く。

私が変な事さえ考えなきゃ今まで通りにいけるんだ。

実際朝陽の隣に居れるだけでこんなにも嬉しい。

この前は”由紀”の登場で混乱しただけだもん。


そんなしょっちゅう”由紀”が朝陽の家に来てるかはしらないけど、私とのご対面なんてなかなかないだろうし。



その時――


「ひーなーちゃーん」


私を呼ぶ大きな声に後ろを振り替えると、


「あいつなにやってんだ……」


校舎二階から手を振る慎吾が居た。
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