晴れ女
花火大会
部屋に入ると机に麦茶を置き、ドカッとソファーに座る朝陽。
「あちー」と眉間にシワを寄せながらリモコンに手を伸ばすとクーラーを付ける。
「陽菜?」
私はと言うと、さっきの一連の流れでまだ胸がドキドキしていた。
「座らねえの?」
部屋に入ったはいいけど、そのままボーッとしている私に朝陽が不思議そうな眼差しを向ける。
「ご飯……」
ポツリとこぼれた言葉。
朝陽は「は?」と、言った後、少し考える様な表情を浮かべ。
「もう腹減ったのか?まだ夕方だからアイスで小腹満たして7時頃食おうぜ」
ポンポンと、自分が座るソファーの横を叩き、私に座る様促す朝陽は”由紀”の事は何も気にならないのかな。