晴れ女
ご、めん?


それは何に対しての”ごめん”?



体が固まり、二人の背中を見つめる事しか出来ない。


クルリと首だけを私に向けた朝陽は、私と居る時とはまるで違う……真剣な目をしていて。


「由紀こんなだし、今日は三人一緒に……」

「だ、大丈夫!!」


思いの外大きな声が出てしまい、朝陽も目を丸くする。


落ち着け。落ち着くのよ……



「ほら!私お兄ちゃんに電話して迎えに来て貰うし!……さっき携帯見たらメール入ってたから。だから……だから大丈夫!また月曜日学校でね?」



なるべく普通に。
笑え。笑え私……っ!




「駅で待ってるし、人もまだいっぱい居るからさ!危なくないし!ね?」


眉を下げ、困った顔で笑う朝陽。


私は携帯を取り出し、耳にあてた。
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