晴れ女
「慎ちゃんおかえ……きゃーーー!!」

出てきたのはフリフリのエプロンにピンクのワンピースを着た小柄な女の人。


”ただいま”って事はここは慎吾の家だと分かった。

でもいきなり叫び声を上げたこの人は……



「みんなー!!慎ちゃんが女の子連れて帰って来たわよ!!大和撫子!!大和撫子よーっ!」

「陽菜ちゃん部屋行こ」


大騒ぎする女の人が見えていないのか?
華麗にスルーする慎吾は奥へと足を進めたそう……


その時――バタバタと聞こえてきた複数の足音。



「わ!本当だ!慎吾家をラブホと勘違いすんなよ!」

「浴衣だ!可愛い!」

「慎ちゃんの彼女ー?」



上から聞こえてきた声に顔を上げると、女の人が三人。

階段上から顔を出していた。
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