晴れ女
「慎吾~……着替えたよ~……」
ゆっくり扉を開けると少し俯いて立っている慎吾の姿。
何も言わずに部屋に入り、ソファーに座る。
お父さんの話……聞かれたくなかったのかも。
泣いてる所を拾ってくれて、更には私が沈まない様に家にまで連れてきてくれてるだろう慎吾。
慎吾の優しさに甘えてて気付かなかっただけで、慎吾にとってお父さんの話は踏み込んで欲しくないのかも。
だとしたら黙って話を反らすんじゃなくて、謝らなければならない。
「慎吾、さっきは……」
「寂しいか?」
ごめんね。と告げようとした私に、急に口を開いた慎吾の目は真剣そのもの。